台湾で「甘口の日本酒」が人気な理由とは?
「えっ、甘口が人気なの?」
越境ECで台湾向けに日本酒の販売を始めたとき、真っ先に驚いたのがこの点でした。
特に人気なのが、「松みどり 純米吟醸 S.tokyo」や「三春 芳醇 五万石 純米吟醸原酒」、「大納川 天花 特別純米 無濾過原酒 バナナラベル」です。
日本では日本酒の歴史の流れからであったり、食中酒として飲まれる機会が多いことから、辛口が主流です。
居酒屋や酒販店でも一般的に辛口のラインナップの方が充実していることが多いと思います。
私自身もそんな“辛口信仰”のようなものを自然と持っていたのですが、台湾のお客様からの反応は全く違いました。
そもそも「甘口の日本酒」とは?
甘口の日本酒とは、糖分が多く残っていて、飲んだときに“甘さ”を感じるお酒のことを指します。
その糖分とはお米由来のブドウ糖です。
わかりやすい数値として、日本酒には「日本酒度」という指標があります。これが甘い辛いの目安になります。
日本酒度がマイナスになるほど甘口、プラスになるほど辛口とされています。
例えば酒幸仁で扱っている製品の中でいうと、
「東力士 純米酒 超特濃にごり」は日本酒度が-70です。
なのでかなり甘口だということになります。
ただお酒によってはですが、甘口は文字通りの「甘い」ではない場合も多いです。
酒の味がしっかりしているものが多く、お酒単体で楽しめるものだと思います。
軽いつまみと召し上がるとじっくりお酒の味を楽しめるのではないでしょうか。私個人的にはチーズを合わせるのがおすすめです。
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反対に店主が食中酒としておすすめしている、「群馬泉 超特選 純米酒」は日本酒度が+3です。
日本食は世界中の料理から考えても味がはっきりしているものが多く、その際に合わせる日本酒はスッキリとした飲み口の辛口が人気があります。
例えば天ぷらのような揚げ物に合わせると食事をより引き立ててくれます。
ただし、実際には「アルコール度数」や「酸度」、「香り」などのバランスによって、同じ日本酒度でも感じ方が変わることもあります。一般的には、フルーティな香りが高く、まろやかな口当たりで飲みやすいお酒が“甘口”として好まれる傾向があります。
まろやかで味わい深い、だから甘口が人気
台湾のお客様とのメッセージのやりとりで一番多いのが「おすすめの甘口はあるか?」についてです、当然人気のお酒についても甘口が並びます。
特に人気があるのは、吟醸酒や純米大吟醸など、香りが豊かでほんのり甘みのあるタイプです。
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これからも現地のニーズに応じた提案を続けています。
日本酒の楽しみ方は、実に多様で奥が深いですね。